■日本の空は、誰のせいで曇っているのか?
気象予報士も、テレビのコメンテーターも、決して口にしないが、日本の天気は、もろに中国大陸の「ツケ」を受けている。
黄砂だけじゃない。
大気中の有害粒子、PM2.5、果てはCO₂。
約25年前、初めて中国を訪れた際に目撃したのは、経済成長の裏で無数の工場から吐き出される黒煙と、川に流される化学廃液の数々。
「この中国の環境汚染はヤバすぎる。汚染の規模も、汚染の深度も、その影響もスケールが違っていた。これはいつか日本に跳ね返ってくる」……そう恐怖した。
いま、その時の恐怖は確実に現実化している。
▼グレタの涙に隠れた巨大な「加害者」
世界的な注目を集めている、スウェーデン出身の環境活動家のグレタ・トゥーンベリ(22歳)3は、国連で涙ながらに「あなたたちが私の夢と子供時代を奪った」と叫んだ。
だが彼女が「中国」という国名を出したことは、ただの一度もない。
中国は世界最大のCO₂排出国だ。
年間で100基規模の石炭火力発電所を建て続け、黄砂もPM2.5も、気流に乗って日本へ押し寄せてくるその中国を、グレタは不思議なほど中国の現実はスルーする。
まるでそこは「気候危機」から除外された聖域のように。
▼日本のオールドメディア・メディアも、政治家も沈黙
さらに問題なのは、この異様な黙約に、日本のメディアも政治家も黙って従っていることだ。
テレビのコメンテーターは「地球温暖化が~」とは語っても、「中国が温暖化にどれだけ加担しているか」には決して触れようとしない。
政治家もまた然り。
票にならない、経済圧力が怖い、中国に嫌われたくない。
その結果、国民には「再エネ義務化」「炭素税」「EV移行」という負担ばかりが降りかかる。
まるで日本だけが、環境の懺悔役を押し付けられているような構図だ。
▼日本だけが「いい子ちゃん」でいいのか?
日本のCO₂排出シェアは世界全体のわずか3%。
それでも、真面目に脱炭素、再エネ、EV投資に取り組み、一方の中国は「発展途上国」扱いで排出し放題。
それを誰も批判しない……どころか「称賛する」勢力すらある始末。
そして、その“副産物”である有害物質が、偏西風に乗って日本にやってくる。
……それを天気図で毎日見せられているのに、誰も真実を語らない。
▼グレタの涙の裏
「地球のため」と言えば何でも通る時代において、本当に守られるべきは、誰なのか。
本当に批判されるべきは、どこなのか。
グレタの涙に感動するのもいい。
だが、彼女が語らない「沈黙の領域」にこそ、真の問題が潜んでいる。
中国の環境破壊を見て見ぬふりをし続ける限り、日本列島は中国からの汚物にまみれ続けるだけだ。
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