■結局、勝利したのは石破総理と背後で暗躍する財務省!?
この表現は、古代ローマの詩人ユウェナリス(Juvenalis)が使った風刺句だ。
古代ローマでは民衆を黙らせる手段だったこの言葉が、令和日本でも見事に蘇っている。
現代における「パン」は物質的な糧ではなく、「承認欲求を満たすデジタルな栄養=SNS」である。
現代人にとっての「渇望」は食糧ではなく、「つながり」「注目」「共感」という情報的な「快感」であり、それを満たす手段がSNSだからだ。
候補者の動画に「いいね」する
・動画を拡散する
・自らの投稿で「いいね」を得る
・炎上・敵対的言論に反応する
・「正義感」で仲間と共鳴する
・新情報(スキャンダルなど)を発見することによって、
人は幸せホルモン「ドーパミン」に包まれる。
▼「サーカス」はオールドメディアが演出する政争ショー
テレビもネットニュースもYouTubeも、政争と政局ドラマばかり。
敵味方を演出し、誰が当選、誰が涙――まるでオーディション番組の決勝戦。
番組キャスターが「政策が大事です」と言いながら、放映される動画は「政局ドラマ」ばかり。
実はその裏で行われていたのは――
石破総理、自民党執行部、財務省による、政敵である積極財政派議員の追放だ。
昨年末の衆議院選挙で、政敵の旧安倍派を追放したのと同じ手法だ。
そう考えると、選挙前のトランプ関税交渉の失敗、選挙対策は無策、選挙期間中も失言などの候補者に「背中から玉を打つ行為」も納得できる。
建前上は「派閥」は解散したことになっているが、今も「派閥」は実質的に存在し機能している。
だから、石破総理は政敵の勢力を低下する必要があったのだ。
▼「自民惨敗」の陰で、静かに崩された積極財政派
石破総理の政敵は麻生派と二階派と旧安倍派。
要するに「財務省の論理とは逆」の存在。
結果は明白だった。
・積極財政派の当選:22人
・落選:18人(実に4割が議席を失った)
一方、
・緊縮財政派(岸田派・石破派・茂木派)は、当選7人、落選6人と、被害は限定的。
これは偶然だろうか?
いや、これは“選別”だ。
石破茂という男は、森山幹事長、財務省の意向を受けて、着実に“不要な数”を削ぎ落としてきた。
しかも「選挙結果」という不可侵の免罪符を使って。
▼「民意」の皮をかぶった、静かな粛清
石破総理は投開票日に「続投」を表明。
「自民惨敗」「政権批判の票が集まった」
そんなメディアの見出しの裏で、石破総理は党内の政敵たちを、巧妙に間引いたのである。
▼パン(SNS)とサーカス(メディア)は騒ぎに忙しかった
SNSでは、若手候補のキャッチーな公約に「推し活」する人々。
メディアは、“落選劇”や“因縁対決”をエンタメ化。
まさに民主主義をエンターテイメントに変える「ドーパミン中毒状態」。
だが、そのど真ん中で、石破総理は一切騒がなかった。
表情一つ変えず、政局バラエティの外側で「政敵の削減」を終えていたのだ。
そして静かに――石破政権は、官僚政治の完成形へと近づいてゆく。
▼サーカスが終わり、パンの酔いが覚めたとき、
今回の参議院選挙で、誰が本当に負けたのか。
それは「自民党」ではなく、「財政再建ではなく経済再建を信じていた人々」ではないだろうか。
石破総理は勝ったのではない――「異論を持つ者を減らす」ことに成功したのだ。
それでも、SNSでは「感動をありがとう!」の声があふれ、メディアは「次なる総裁選の行方は?」と新しいドラマを用意する。
我々はまだ、「パンとサーカス」の檻の中にいる。
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